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論文

Boundary layer measurements for validating CFD condensation model and analysis based on heat and mass transfer analogy in laminar flow condition

相馬 秀; 石垣 将宏*; 安部 諭; 柴本 泰照

Nuclear Engineering and Technology, 10 Pages, 2024/00

When analyzing containment thermal-hydraulics, computational fluid dynamics (CFD) is a powerful tool because multi-dimensional and local analysis is required for some accident scenarios. According to the previous study, neglecting steam bulk condensation in the CFD analysis leads to a significant error in boundary layer profiles. Validating the condensation model requires the experimental data near the condensing surface, however, available boundary layer data is quite limited. It is also important to confirm whether the heat and mass transfer analogy (HMTA) is still valid in the presence of bulk condensation. In this study, the boundary layer measurements on the vertical condensing surface in the presence of air were performed with the rectangular channel facility WINCS, which was designed to measure the velocity, temperature, and concentration boundary layers. We set the laminar flow condition and varied the Richardson number (1.0-23) and the steam volume fraction (0.35-0.57). The experimental results were used to validate CFD analysis and HMTA models. For the former, we implemented a bulk condensation model assuming local thermal equilibrium into the CFD code and confirmed its validity. For the latter, we validated the HMTA-based correlations, confirming that the mixed convection correlation reasonably predicted the sum of wall and bulk condensation rates.

論文

適合細分化格子ボルツマン法による大気境界層生成のためのパラメータ最適化

小野寺 直幸; 井戸村 泰宏; 長谷川 雄太; 下川辺 隆史*; 青木 尊之*

計算工学講演会論文集(CD-ROM), 27, 4 Pages, 2022/06

我々の研究グループでは、風況デジタルツインの実現に向けて、風況解析コードCityLBMを開発している。CityLBMは、計算領域周辺の境界条件をメソスケール気象データに同化させるナッジング法を導入することで、現実の風況を反映した解析が可能である。しかしながら、従来のナッジング法では、ナッジング係数が一定のため、大気状態が変化するような長時間解析の乱流強度を再現できない問題点が挙げられる。そこで、本研究では、パーティクルフィルタを用いた動的なナッジング・パラメータの最適化手法を提案する。CityLBMの検証として、米国オクラホマシティの風況実験に対する解析を実施した。シミュレーションと観測のそれぞれで得られる乱流強度の誤差を低減するようにナッジング係数を更新した結果、シミュレーションにおいて終日の大気境界層を再現できることを確認した。

論文

Nodal lines and boundary modes in topological Dirac semimetals with magnetism

荒木 康史; 渡邊 成*; 野村 健太郎*

Journal of the Physical Society of Japan, 90(9), p.094702_1 - 094702_9, 2021/09

 被引用回数:1 パーセンタイル:15.97(Physics, Multidisciplinary)

磁性を持つ線ノード半金属はいくつかの化合物で理論的および実験的に確認されているが、一方で、その磁気秩序と電子の性質の間の関係性についての理解は進んでいない。本研究では磁性線ノード半金属のバルク及び境界面における電子の性質を理解することを目的として、トポロジカルディラック半金属(TDSM)に磁性を導入した系を数値的および解析的に取り扱う。TDSMはスピン縮退したディラック点のペアを持つ物質であり、$$mathrm{Cd_3 As_2}$$及び$$mathrm{Na_3 Bi}$$等が知られている。TDSMの格子模型で電子スピンに結合した磁化を導入してバンド構造を計算することにより、TDSMは磁化の向き及び結合定数に依存して、ワイル半金属または線ノード半金属のいずれかに転移することが示された。これによって得られた磁性線ノード半金属相の電子状態を計算することにより、境界面においては線ノードに対応したドラムヘッド型バンド構造を持つゼロモードが現れることが示された。この境界モードはバルクの整数$$(mathbb{Z})$$トポロジカル数により特徴づけられるものであり、磁壁に局在して現れることが見出された。

論文

Strength anisotropy of rolled 11Cr-ODS steel

丹野 敬嗣; 矢野 康英; 岡 弘; 大塚 智史; 上羽 智之; 皆藤 威二

Nuclear Materials and Energy (Internet), 9, p.353 - 359, 2016/12

BB2015-1727.pdf:6.74MB

 被引用回数:9 パーセンタイル:64.39(Nuclear Science & Technology)

核融合炉のブランケットおよび高速炉の燃料被覆管といった炉内機器の材料は、高熱流束と中性子重照射にさらされるため、高温強度と耐照射性に優れている必要がある。その候補材料として酸化物分散強化型(ODS)鋼の開発が進められている。原子力機構(JAEA)では先進高速炉の燃料被覆管用に9Crおよび11Cr-ODS鋼の開発を進めている。本研究ではJAEA-11Cr-ODS鋼を圧延し、その異方性を評価するため、圧延方向と横断方向について引張試験とクリープ試験を700$$^{circ}$$Cで実施した。その結果、引張強さでは異方性を示さなかったが、クリープ強度では明瞭な異方性を示した。各種観察と元素分析の結果、クリープ強度異方性はTi析出物を内包した旧粉末境界が原因であると分かった。

論文

移動自由表面の形状測定に基づく表面近傍の速度・圧力分布測定法

柴本 泰照; 久木田 豊*; 中村 秀夫

日本機械学会論文集,B, 71(703), p.825 - 832, 2005/03

移動液表面近傍の速度場と圧力場を非接触で計測する手法を開発した。本手法は、自由表面の形状測定に基づいて行われる。速度場と圧力場は、境界要素法(BEM)を用いて、時間依存の流体表面形状に課せられる運動学的境界条件を満足するような非圧縮流れ場を捜し求めることによって導出される。本手法を水銀プール表面に水ジェットが衝突する現象に適用した。BEM順問題計算により表面運動を計算し、この表面運動から速度場と圧力場を逆算することで手法の成立性を検証した。逆算結果は、BEM順問題計算での圧力分布とよく一致した。

報告書

Energy confinement and transport of H-mode plasmas in tokamak

浦野 創

JAERI-Research 2004-027, 131 Pages, 2005/02

JAERI-Research-2004-027.pdf:5.69MB

Hモードプラズマのエネルギー閉じ込め特性のプラズマ密度依存性,プラズマ形状効果,不純物ガス導入の効果及びコアプラズマの熱流束の影響をそれぞれ解明した。また国際マルチマシンデータベースを用いて、JT-60UにおけるHモードの閉じ込め特性の他装置との比較を行った。高密度領域では、ペデスタル肩の温度の低下に伴って、コア部の温度勾配特性長を一定に保つように中心部温度が低下した。高三角度化及びアルゴン注入によるHモードについても、ペデスタル温度の上昇が炉心プラズマの閉じ込めを決定することがわかった。また炉心プラズマの熱流束が増加しても、温度勾配特性長を一定に保つように熱拡散係数が増大した。国際マルチマシンデータベースを用いた検討では、高三角度化が将来のトカマク炉において適した運転手法であることを示した。

論文

BEM-based measurement of pressure field adjacent to moving free surface

柴本 泰照; 久木田 豊*; 中村 秀夫

Proceedings of 5th International Conference on Multiphase Flow (ICMF 2004) (CD-ROM), p.217_1 - 217_9, 2004/05

移動自由表面上の圧力分布を間接的に測定する新しい方法を開発した。従来、PIV等による速度場データを入力として圧力場を求める間接測定法では、圧力のポアソン方程式(PPE)がしばしば用いられてきた。この方法ではPPEが圧力と速度の空間差分で表されているため、自由表面上では圧力のノイマン境界条件(dp/dn)を与える必要があった。しかし移動境界では固定壁と違い、自らの運動のためdp/dnがゼロではない未知の値となり、事実上ノイマン条件を与えることができない。さらに、移動境界では速度場の計測自体が困難である。そこで本方法では、PPEを使わず、表面の変形だけからそこに加わる圧力分布を推察することを試みた。界面の変形は速度測定より遙かに容易で、不透明液体にも適用可能である。この方法では、ポテンシャル流れの仮定の下、自由表面形状の測定と境界要素法(BEM)に基づく数値計算を組合せることで表面の変形から表面上の局所流速を求め、これをBernoulliの圧力方程式に代入することで表面上の圧力分布を得る。局所速度(速度ポテンシャル)は、2時刻の界面データから決まる局所の幾何学条件と、流れ場の方程式を連立させて解くことで得られる。本方法を、圧力分布が既知の移動界面データを入力に検証したところ、予測値は参照値とよい一致を示した。

論文

Driving mechanism of sol plasma flow and effects on the divertor performance in JT-60U

朝倉 伸幸; 竹永 秀信; 櫻井 真治; Porter, G. D.*; Rognlien, T. D.*; Rensink, M. E.*; 清水 勝宏; 東島 智; 久保 博孝

Nuclear Fusion, 44(4), p.503 - 512, 2004/04

 被引用回数:73 パーセンタイル:89.58(Physics, Fluids & Plasmas)

境界層(SOL)におけるプラズマ流は粒子排気や不純物制御へ影響し、その発生機構の解明とダイバータ・プラズマへの影響の評価が求められている。本論文は、プラズマ流の方向や速度を2か所での測定結果から明らかにするとともに、ダイバータへ輸送される粒子束を、強磁場側と低磁場側で初めて定量的に評価した。さらに、ドリフト効果を導入したSOLプラズマ・シミュレーション計算(UEDGE)を行い、測定された流速分布や逆流の発生などの現象が、定性的に再現されることを見いだした。さらに、プライベート部におけるドリフト流による粒子束も評価し、ダイバータ粒子束の内外非対称性が発生する原因であることを明らかにした。実験炉ITERにおけるダイバータ設計の最適化のために、ドリフト効果の検討が必要であることを示唆した。さらに、ガスパフとダイバータ排気を行う際、高磁場側でのSOL流と粒子束が増加することにより、主プラズマ中の不純物イオンを低減することを初めて明らかにした。

論文

Designs of contraction nozzle and concave back-wall for IFMIF target

井田 瑞穂*; 中村 秀夫; 中村 博雄; 竹内 浩

Fusion Engineering and Design, 70(2), p.95 - 106, 2004/02

 被引用回数:18 パーセンタイル:73.97(Nuclear Science & Technology)

IFMIFターゲットの液体リチウムは最大20m/sの高速で凹面状背面壁に沿って流れ、重陽子ビームによる1GW/m$$^{2}$$の高熱負荷を除去するとともに、中性子場を安定に形成することが求められている。この高速流を剥離なく生成するために考案された絞り比10の2段絞りノズルの妥当性を確認するため流体解析にて1段絞りノズルと比較した。その結果、2段絞りノズルでは高速,高絞り比でも剥離が見られず、ノズル出口での境界層厚さと自由表面流の厚さ変動の点で優れていたので、IFMIFターゲットに採用し、その具体的形状も決定した。また、ターゲットアセンブリの形状や配置を決定するため、以前実施された熱流動解析の結果に考察を加え、背面壁の曲率半径の許容範囲を明確にし、ターゲットの設計に反映させた。

論文

Domain boundaries in the GaAs(001)-2$$times$$4 surface

高橋 正光; 米田 安宏; 山本 直昌*; 水木 純一郎

Physical Review B, 68(8), p.085321_1 - 085321_5, 2003/08

 被引用回数:17 パーセンタイル:62.72(Materials Science, Multidisciplinary)

従来、GaAs(001)-2$$times$$4構造は、電子線回折パターンによって、$$alpha$$$$beta$$$$gamma$$の3つの相に区別されてきた。しかし最近では、これらの構造は基本的には類似しており、$$alpha$$$$gamma$$の相は、$$beta$$相の秩序が乱れたものであるという指摘もある。本論文では、その場表面X線回折法により見いだされた、$$alpha$$$$gamma$$相に特徴的な構造の乱れについて報告する。$$alpha$$$$beta$$$$gamma$$に相当する表面について、逆格子空間のHK平面内における分数次反射のピークプロファイルを測定したところ、$$beta$$相と比べ、$$alpha$$$$gamma$$相では、ピークが広がるとともに、ピークの位置が[110]方向に移動していることが見いだされた。モデル計算により、このピークの移動は、[110]方向の4倍周期を乱すドメイン境界によるものであることがわかった。この結果に基づき、ドメイン境界の構造について議論をおこなった。

論文

Plasma flow measurement in high- and low-field-side SOL and influence on the divertor plasma in JT-60U

朝倉 伸幸; 櫻井 真治; 伊丹 潔; 内藤 磨; 竹永 秀信; 東島 智; 小出 芳彦; 坂本 宜照; 久保 博孝; Porter, G. D.*

Journal of Nuclear Materials, 313-316, p.820 - 827, 2003/03

 被引用回数:36 パーセンタイル:89.54(Materials Science, Multidisciplinary)

プラズマ流の方向や速度は、粒子排気や不純物制御へ影響するため、その発生機構の解明とダイバータ・プラズマへの影響の評価が求められている。本論文は、トカマク強磁場側でのプラズマ流測定を含む3か所での測定結果から、プラズマ流の方向や速度を明らかにするとともに、ドリフト運動の影響を評価した。(1)強・弱磁場側SOLにおいてダイバータへ向かう粒子束を、磁力線に沿う流れとドリフトによる流れを考慮して定量的に評価した。さらに、プライベート部におけるドリフト流による粒子束も評価し、この粒子束がダイバータでの粒子束の内外非対称性の発生に寄与することを明らかにした。(2)大量ガスパフとダイバータ排気により、主プラズマ中の不純物イオンを低減できると考えられているが、SOL流と粒子束の変化を、強・弱磁場側で評価した。特に、強磁場側の密度が増加し、ダイバータへの粒子束が増加することを明らかにした。このため、遮蔽効果が改善されると思われる。(3)新たに、ドリフト効果をSOLプラズマ・シミュレーション計算(UEDGE)に導入し、プラズマの逆流などが発生することを見いだした。

論文

Parallel and drift plasma flows in SOL, and influence on impurity transport in JT-60U Tokamak

朝倉 伸幸; 清水 勝宏; 仲野 友英; 東島 智; 久保 博孝; 竹永 秀信

Proceedings of 30th EPS Conference on Controlled Fusion and Plasma Physics (CD-ROM), 4 Pages, 2003/00

ガスパフを行う位置は、周辺及びダイバータ・プラズマの密度や温度を制御するために重要な要素である。JT-60Uトカマクで主プラズマの上側及びダイバータ部からガスパスを行い、マッハプローブを使用して、プラズマ密度と流速を高磁場及び低磁場側境界層で測定した結果を示す。ダイバータ排気と同時に、主プラズマの上側からガスパフを行った場合、特に高磁場側の境界層で密度と流速が増加する。この際、主プラズマ中の不純物イオンの量が減少した。実験データの解析から、ダイバータへ向かうイオン粒子流による不純物への摩擦力が、高磁場側で2-3倍程度増加したことがわかり、遮蔽効果が向上したと考えられる。さらに、これらの実験で測定したプラズマ分布をもとに、不純物輸送コードを使用し、ダイバータから発生する不純物イオンの輸送解析を行った。その結果と測定した不純物イオンの発光データとを比較し、ダイバータにおけるプラズマ流の増加と不純物輸送への影響について議論する。

論文

Global circulation of drift flows in the SOL and divertor and its impact on divertor asymmetries

Chankin, A. V.; Stangeby, P. C.*

Proceedings of 30th EPS Conference on Controlled Fusion and Plasma Physics (CD-ROM), 4 Pages, 2003/00

多くのトカマク装置(JET, JT-60U, DIII-D, ASDEX-U)において観測されている、ダイバータの内外非対称性,スクレイプオフ層の流れ,プライベート領域のEXB流、及び最近のシミュレーション結果をドリフト流の観点から見直す。そして、スクレイプオフ層の巨視的なドリフト流がダイバータの内外非対称性を作り出しているメカニズムであることを提案する。

論文

New numerical method for the solutions of the MCDF equations based on the CIP method

内海 隆行*; Koga, J. K.

Computer Physics Communications, 148(3), p.281 - 290, 2002/11

 被引用回数:1 パーセンタイル:7.15(Computer Science, Interdisciplinary Applications)

レーザーの固体やプラズマへの照射におけるプラズマの状態解析においては、大量・高精度な原子素過程データが必要であるために、現在、原子構造・衝突輻射断面積計算コードの開発を進めている。原子構造コードにおいては、Multiconfiguration Dirac-Fock(MCDF)方程式の解を高精度に求めることが重要な要件である。従来、2点境界値問題であるMCDF方程式の解法としては差分法による積分とシューティング法を組み合わせたものが用いられてきた。これは、適応範囲に制約があることが難点であった。このため、ここでは、Green関数によるMCDF方程式の求解という新しい高精度数値解法を提案する。この手法の特徴は、流体計算手法として開発されたCIP(Constrained Interpolation Profile)法により高精度Green関数を求める点にある。提案した数値解法を原子構造コードGRASP92に組み込み、良好な結果が得られ、本手法がコード開発のための基礎となる解法であることを確認した。

論文

Particle control and SOL plasma flow in the W-shaped divertor of JT-60U tokamak

朝倉 伸幸; 竹永 秀信; 櫻井 真治; 逆井 章; 玉井 広史; 清水 勝宏; Porter, G. D.*

Plasma Physics and Controlled Fusion, 44(10), p.2101 - 2119, 2002/10

 被引用回数:21 パーセンタイル:55.8(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60Uでは、プライベート領域から排気を行うW型ダイバータを利用して、粒子制御実験を行っている。両側排気実験では、外側排気溝を塞いだ内側排気実験と比較し、粒子排気量が低下する傾向が見られた。この理由として、両側排気ダイバータではドーム下の共通排気溝をとおり、外側の排気溝からのリークが考えられる。非接触ダイバータでは、粒子排気量は内側排気実験と同程度に増加する。内外リサイクリングの非対称性が大きい場合、内外排気溝における圧力を均等にする運転あるいは、排気設備の内外分離が望まれる。マッハ・プローブ測定により、主プラズマ周辺部のプラズマの流れが明らかになった。プラズマ流の発生機構は、トーラス形状におけるイオン・ドリフトを考慮すると説明できる。新たに高磁場側(内側)境界層でマッハプローブにより、内側ダイバータ方向へのプラズマ流を測定した。低磁場側境界層から高磁場側への磁力線に沿うプラズマ流の存在を見いだし、ドリフト効果の可能性を検討中である。この効果の導入により、ダイバータプラズマの実験結果をより定量的に説明できることが期待され、ダイバータ設計の最適化に寄与できると考える。

論文

Fast measurement of ELM heat and particle fluxes, and plasma flow in the scrape-off layer of the JT-60U tokamak

朝倉 伸幸; 櫻井 真治; 内藤 磨; 伊丹 潔; 三浦 幸俊; 東島 智; 小出 芳彦; 坂本 宜照

Plasma Physics and Controlled Fusion, 44(5A), p.A313 - A321, 2002/05

 被引用回数:22 パーセンタイル:57.12(Physics, Fluids & Plasmas)

核融合炉のダイバータにおける照射エネルギー,時間,及び幅を予測するために、特にELM発生後に放出されダイバータ板に到達する熱・粒子束の輸送過程について、解明する必要がある。本発表では、ELMy Hモードプラズマにおいて、ELM発生直後、磁力線方向に発生するプラズマ流を、トカマク装置では初めて3箇所(外側赤道面,ダイバータX点及び内側バッフル上)のポロイダル位置に設置したマッハプローブで同時測定した結果を示す。X点下の外側ダイバータで測定したプラズマ流速は、ELM発生後、100-200$$mu$$s間のみマッハ速度1(イオン音速)程度に増加する。また、増加が観測されたSOL幅はセパラトリクスから1-1.5cm(赤道面の磁気面へマッピング)外側に限られた。高速赤外カメラで、熱流束の急速な増加を観測したが、熱流の照射時間は、カメラの時間分解能程度(250$$mu$$s)であり、熱流束の幅は、1cm程度であった。この結果から、多くが熱流束はプラズマ対流輸送によることを明らかにした。これに対し、内側境界層においては、ELM直後ダイバータへの高速のプラズマ流が観測されず、むしろ流れの逆転が観測された。今後、予行過程の理解が必要である。

論文

Spatial structure of internal and edge transport barriers

藤田 隆明

Plasma Physics and Controlled Fusion, 44(5A), p.A19 - A35, 2002/05

 被引用回数:28 パーセンタイル:63.84(Physics, Fluids & Plasmas)

内部及び境界輸送障壁の空間構造についてレビューする。高閉じ込め,高$$beta$$のためには、大きな内部輸送障壁半径,高い境界輸送障壁(ペデスタル)圧力などが望まれ、それらを規定する物理機構についての理解が必要である。ELMのない定常Hモードの境界輸送障壁においては、ELMより高い周波数の揺動が存在し、粒子を排出して定常性を得ている。径電場シアや安全係数分布の制御により内部輸送障壁半径の拡大が得られている。負磁気シア放電でしばしば見られる中心部の分布が平坦となる箱形の輸送障壁が形成される機構については、まだよくわかっていないが、大域的な構造形成と捉えるアプローチが有効と思われる。高自発電流割合における圧力分布と電流分布の定常性に関しては有望な結果を得ているが、さらに長時間の実験が必要である。高三角度配位にて内部輸送障壁によるプラズマ圧力の増大によりペデスタル圧力の向上が得られた。

報告書

循環型透過拡散試験システムの製作と透過拡散試験方法の改良

鈴木 覚; 佐藤 治夫

JNC TN8410 2001-028, 36 Pages, 2002/03

JNC-TN8410-2001-028.pdf:1.81MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分における多重バリアシステムの性能評価を目的として、ベントナイトの透過拡散試験により様々な核種の実効拡散係数が取得されている。最近、従来から機構内で行われている方法(非循環型透過拡散試験システム)で、陽イオン(セシウムとストロンチウム)の透過拡散試験を行ったところ、既存の研究結果と全く異なる結果が得られることがわかった。この原因として、透過拡散試験システムの違いが考えられるため、新たに循環型透過拡散試験システムを製作し、拡散試験結果と試験方法の関係について検討した。従来の非循環型と循環型透過拡散試験システムの両者でベントナイトの拡散試験を行ったところ、ストロンチウムの実効拡散係数と塩濃度の関係および拡散係数の絶対値が、試験システムにより全く異なることが明らかになった。現状では、境界条件をより精密に制御できるという点から、循環型透過拡散試験システムの方が正しい結果を与えていると考えられる。また、循環型透過拡散試験システムにおいては、拡散セルと貯留容器が分離しているという利点を生かして、境界条件の制御方法の改良と、温度制御下での拡散係数の取得方法を提案した。

論文

Edge plasma parameters at the L-H transition under the conditions of open and W-shaped divertor in JT-60U

土屋 勝彦; 福田 武司; 竹永 秀信; 朝倉 伸幸; 鎌田 裕; 滝塚 知典; 伊丹 潔; 藤田 隆明; JT-60チーム

Nuclear Fusion, 42(6), p.637 - 642, 2002/01

 被引用回数:1 パーセンタイル:0.02(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60Uでは近年、ダイバータの形状を開放型から排気溝付きW型ダイバータへと変更した。この改造後に行ったHモード遷移に関する実験において、遷移パワー閾値の密度依存性を調べたところ、開放型の場合に比べ最大30%程度減少することが観測された。この現象に対し、境界部プロセスの及ぼす影響について評価した。その結果、同じ線平均密度で見ると、ダイバータ改造後、境界部プラズマ密度が低くなり、低いパワーで改造前と同程度の境界部イオン温度が得られていた。このことが、遷移パワーの減少の一因として考えられる。またこの時、低いイオン衝突度が低いパワーで達成できている傾向が見られた。これについては、X点近傍に集中しやすくなった中性粒子が関与しているものと考えられる。この他、X点の位置をHモード遷移パワーの関係について調べた結果についても述べる。

論文

Studies of ELM heat load, SOL flow and carbon erosion from existing Tokamak experiments, and projections for ITER

朝倉 伸幸; Loarte, A.*; Porter, G.*; Philipps, V.*; Lipschultz, B.*; Kallenbach, A.*; Matthews, G.*; Federici, G.*; Kukushkin, A.*; Mahdavi, A.*; et al.

IAEA-CN-94/CT/P-01, 5 Pages, 2002/00

実験炉ITERダイバータ設計と運転に関する重要な以下の3つの物理課題について、既存装置(JET, JT-60U, ASDEX Upgrade, DIII-D, Alcator C-Mod and TEXTOR)の実験データやシミュレーション解析から得られた成果についてまとめた。(1)タイプ1ELMの熱負荷により、ダイバータ板の運転寿命が決まる可能性がある。ELM熱負荷のスケーリングモデルを決める物理ベースを理解するため、ELM熱流と粒子流の輸送過程に関する最新のデータから、各装置において対流熱輸送過程(convective transport)が重要であることを明らかにした。(2)境界層(SOL)におけるプラズマ流に関する各装置のデータと、ドリフト効果を導入したSOLプラズマ・シミュレーション(UEDGE)の計算結果が定性的に一致することを見いだした。ITERにおけるダイバータ設計の最適化のために、ドリフト効果の検討が必要であることを示唆した。(3)各装置における炭素ダイバータ板の化学損耗率のデータから、その表面温度,入射粒子束,吸着層の状態に関する依存性をまとめた。

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